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バムルンラード健康ブログ 第10回 骨粗しょう症と運動:知っておきたい6つのこと

7月 09, 2019
骨粗しょう症患者はおよそ2億人とも言われ、最も一般的な代謝性骨疾患となっています。骨粗しょう症になると、骨が弱くなり、骨量と骨密度がともに低下し、骨の質も下がって、結果として骨がもろくなってしまいます。
 
今回のブログでは骨粗しょう症について知っておきたい6つのことと、病気の予防やその影響における運動の果たす役割についてご紹介します。
 
 
  1. 脆弱性骨折が起こりやすくなります。骨粗しょう症にかかっている人は、脆弱性骨折になる可能性がとても高く、ちょっとしたこと(身長ほどの高さのところから落ちたり、ゆっくりとしたスピードで歩いている最中に転倒するなど)でも骨折してしまう可能性が高くなります。骨折しやすい箇所としては脊椎、腰、手首などが挙げられます。
 
  1. 齢および性別によりリスクが異なります。骨粗しょう症の最大のリスク要因は年齢で、骨粗しょう症にかかる人の多くは50代以降です。また男性と比べると女性が骨粗しょう症になる割合はおよそ4倍となっています。このことは女性の骨が男性と比べると小さくて細いこと、また閉経後にはエストロゲンと呼ばれるホルモンのレベルが低下し、骨量が低下することなどと関係しています。
 
 
  1. 刻な影響が出ることがあります。脆弱性骨折に悩む人は、慢性的な痛みがあったり、動けなくなったり、他者に依存しなければならないことによる生活の質の低下に苦しむ場合が多く見られます。また、他と比べると死亡率が高いケースも見られます。一箇所で生じた脆弱性骨折が他の場所での骨折につながることも多くあるので注意が必要です。
 
  1. 動をし、カルシウムとビタミンDを積極的に摂取しましょう。運動およびカルシウム、ビタミンDは骨の健康にとって非常に大切です。運動をしてカルシウムとビタミンDを摂取することで骨粗しょう症を予防し、骨量の低下の速度を遅くすることができます。また既に骨粗しょう症にかかっている場合には骨の強度を高めることができます。
               a . 運動:有酸素運動、強度やバランスを高める運動を組み合わせた様々な運動をすることが大切です。ウォーキングだけを行っても転倒を防ぐのにはあまり役立ちませんし、腰骨の骨塩量も改善しません。骨の強度を高めるには、ランニングやウェイトリフティング、テニス、階段の昇降など負荷をかけて行うトレーニングを行う必要があります。高齢者は中程度からやや負荷の高い有酸素運動を毎日最低でも30分以上行うとよいでしょう。  

脊椎を骨折したことがあったり、身体の動きに制限がある場合には、ピラティスなどの強度の低い運動を取り入れるとよいでしょう。これらの運動を通じて身体の強度とバランスを向上させることで、反射神経を高め、素早く反応することができるようになるので、転倒やその結果生じる骨折などを予防するのに効果的です。

               b. カルシウム:一日あたり1200ミリを食事あるいはサプリメントなどで摂取するようにしましょう。

               c. ビタミンD:骨粗しょう症やビタミンD摂取に影響のあるような健康状態ではない50歳以下の成人の場合、一日あたり400から1000IUのビタミンDの摂取が推奨されます。50歳以上の場合は一日あたり800から2000IU摂取するようにしましょう。  
 
  1. によって骨の強度を高めることができます。腰骨や脊椎を脆弱性骨折したことがある、あるいは脊椎や腰骨以外で2箇所以上骨折したことがあるなど、骨折のリスクの高い男女に対して、骨密度が下がらないよう、あるいは改善するようにするため薬の処方を行うことがあります。これにより骨折のリスクはおよそ半分に減り、その効果は骨折のリスクが高いとされる人に対して最も顕著にあらわれます。
 
  1. FRAXを使い骨折のリスクを知りましょう。FRAXとは医師も使用するオンラインツールで、腰骨の骨折や骨粗しょう症による骨折に関する10年間の絶対リスクを計算するものです。FRAXでは性別、年齢、大腿骨頸部の骨密度、脆弱性骨折の履歴、糖質コルチコイドの使用歴、低体重(BMI)、喫煙、多量のアルコール摂取、両親の腰骨の骨折歴、関節リウマチなどといった項目を基にリスクを計算します。
 
 
若い方であろうと、骨粗しょう症のリスクの高い年齢の方であろうと、骨の健康に気を配ることは大切です。もし骨粗しょう症の検査を受けたことがない場合には、検査の必要性について担当医に相談しましょう。
 
 
(Dr. Alisara Arirachakaran, バムルンラードインターナショナル、バイタルライフ スポーツ アンド ライフスタイルセンター 整形外科医)
 
 
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