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家族計画

11月 20, 2020
バムルンラード病院の家族計画 Q&A へようこそ。産婦人科准教授のチャートチャイ・シーソムバット医師とナハタイ・パクティヌム医師が家族計画と不妊に関してよく寄せられる質問にお答えします。
      

いつ不妊治療医に相談すればよいですか?

家族計画を持って妊娠の努力をしているご夫婦のみなさんが疑問に抱くのは、受診のタイミングです。いつ不妊治療の専門医に相談すればよいのでしょうか?
 
チャートチャイ先生の説明では、一般的なご夫婦の場合、自然に妊娠するよう努力して1年経っても実現しなければ、専門医に相談することをお勧めしますとのことです。
 
まず医師は患者さまの病状を正確に診断します。必ず不妊原因を把握することから始めて、その結果に基づいて治療法を選択します。最初に行う超音波検査とホルモン検査は自然妊娠の可能性の高さを示すので、患者さまが妊娠の可能性が低いのか、それともまだ可能性があるのかを知ることができます。
 
バムルンラード病院の専門医は、患者さまの症例に基づいた最良の治療法で診療を進めます。治療の難しさや治療期間は個々の患者さまによって異なりますが、初回の治療法で妊娠に成功し、IVF(体外受精) を行う必要がなくなる患者さまもいらっしゃいます。

 

母親の年齢

妊娠を希望している女性の加齢は、妊孕性(赤ちゃんを作る力) に重要な影響を及ぼします。原則として、35歳までの妊娠が推奨されています。チャートチャイ先生の説明によると、「女性の年齢が高めの場合、特に38歳を超えると、妊娠する可能性は低くなります」とのことです。
 
その主な理由は、女性は加齢とともに卵子の数が減少するからです。卵子の数は減少する一方で、医療によって数を増やすことはできません。「私たちは、年をとると特に38歳を超えると残された卵子の数に限りがあることを自覚する必要があります。」とナハタイ先生は説明します。ただし、卵巣予備能(どれくらい卵子が残っているかの目安)が高い女性は、38歳を超えても妊娠する可能性があります。
 
高齢の女性の方は、妊娠を試みる前にまず妊娠能力の検査をすることをお勧めします。卵子の数が少なくなっている場合は、できるだけ早期に検査をしてください。卵子の減少するプロセスは急速に進行する場合もあるとナハタイ先生は説明します。
 
しかし、どうすれば自分の卵子の数が少ないことが分かるのでしょうか? 実は月経不順や月経周期が短くなるのがその兆候です。妊娠を希望している女性の方は、このようなサインに気付いたら、すぐに医師に相談してください。
 
高齢の女性の方には、その他にも危険因子が存在します。染色体異常が生じる可能性が高くなるため、流産のリスクも高まります。
 
35歳を超えた女性の方や、できるだけ早く赤ちゃんが欲しい方は、不妊治療の専門医に相談してください。

 

体外受精で生まれた赤ちゃんは、自然妊娠で生まれた赤ちゃんとは異なりますか?

不妊の問題を持つご夫婦のみなさんが抱く疑問のなかで重要なものに、体外受精(IVF)で生まれた赤ちゃんは自然妊娠で生まれた赤ちゃんと異なるのかという質問があります。人工的な操作が赤ちゃんに影響を与える可能性はあるのでしょうか?
 
その答えは明確です。ありません。異常が見つかる可能性はすべての赤ちゃんにあります、とチャートチャイ先生は説明します。IVF の工程がその可能性を左右することはありません。反対に、IVF では染色体異常の検査をすることができるので、赤ちゃんに異常が起こる可能性を減らすことができます。
 
初めての体外受精児が誕生してから30年以上経っています。その間、IVF で生まれた子どもにより多くの異常が見つかったという事例はありません。人工授精技術が理由で、新生児の先天異常のリスクが高くなることはありません。逆に、体外受精によって先天異常のリスクが低下することもあります。今日では、胚を母体に戻す着床前に染色体異常検査をするのが一般的です。これにより、ダウン症や13トリソミー、18トリソミーなどを事前に検査できます。 

さらに、染色体異常は流産の主な原因でもあるので、染色体が正常であるか確認することにより、流産のリスクを最小限に抑えることができます。



IVF以外に不妊の治療法はありますか?

不妊症にはいくつもの治療法があります。基本的に排卵を誘発するための投薬から開始します。その次のステップは、人工授精の一種である子宮内授精(IUI)と投薬による不妊治療法へと進みます。IUI は通常5〜6回実施します。
 
もしタイミング療法でも IUI 人工授精と投薬による治療法でも妊娠に至らなかった場合、最終手段として IVF へと進みます。しかし体外受精の場合も、妊娠率は胚の質と子宮内の環境によって左右されます。胚の質が低かったり異常がある場合、胚を子宮に移植することはできません。
 
妊娠率は適用する治療法によって異なりますが、IUI では一般的に10〜20パーセントです。しかし、IUI の妊娠率も、精子の質などさまざまな要因によって左右されます。また、IUI は最長で半年の期間を要するということも重要なポイントです。患者さまによってはそんなに長く待てない方もいらっしゃいます。そのような場合は、 IUI を3か月ほど行った後に IVF に進む方法によって、半数以上の方が妊娠に成功しています。 IVF 自体の妊娠率は50〜60パーセントです。
 
しかし、42歳を超えた患者さまには、初めから IUI をお勧めしません。1回目のIUIで妊娠した43歳の患者さまを覚えていますが、それは極めてまれなケースなのです、とナハタイ先生は言います。
 
IUI を適用するには、患者さまの子宮頸部の機能に障害がなく、精子と卵子の質が良いことが前提条件となります。IVF は、例えば精子の量が極度に少なかったりまったくないケースなど、より重度の不妊に適用される治療法です。しかし、もし射精がない場合でも、取り敢えずホルモンと精巣機能を検査することは可能です。もし症状がそれほど重くない場合は、手術や投薬により精巣組織を再構築して精子を形成できる可能性もあるからです。

 

IVF(体外受精)はどんな治療ですか?

IVF 治療は2つのプロセスに分けられます。まず、初めの10〜12日間、毎日注射をして卵巣を刺激します。次に、基準のサイズに発育した卵子を採卵、そして同じ日に男性の精子を回収します。この最初の段階では、採卵をして実験室内の環境下で受精するまで2〜3週間かかります。この時期に、胚の細胞を回収して染色体異常の検査をすることが可能です。
 
2番目のプロセスは、授精後に約2週間かけて行う胚移植です。胚移植での妊娠率は周期とは関係ありません。凍結胚移植の方が、体外受精周期の採卵後すぐに行う新鮮胚移植よりも成功率が高いことが研究により明らかになっています。しかし、バムルンラード病院の専門医によると、新鮮サイクル胚移植によって妊娠する患者さまも多数いらっしゃるとのことです。
 
胚移植のプロセスには約2週間ほど時間がかかり、3週目に移植自体を行います。それから8〜9日後に最初の妊娠判定検査を行います。

 

男性不妊の問題

バムルンラードの専門医たちは、世界中から訪れる数多くの重度の不妊の症例を治療してきました、とナハタイ先生は言います。「そのほとんどのケースは治療可能です。」とチャートチャイ先生は続けます。 アフリカや中東の国からの患者さまのなかには、不妊症の原因が男性にある場合も多くあります。「私たちの病院には、これらの国々から多くの患者さまがいらっしゃいます。私たちは、男性不妊の症例に対する豊富な治療経験があります。」

 

タバコやアルコールは生殖能力に影響しますか?

適度のアルコールなら妊娠に影響はありません。しかし、アルコールは生殖能力に直接的な影響はありませんが、性欲に影響します。患者さまでアルコールを飲み過ぎる方は、通常の性生活を送っていないケースもあります。

一方、タバコはより大きな問題となる可能性があります。タバコを吸う男性は、精子の運動率(動き方)の低下、正常な形の精子の減少、精子のDNA損傷の増加などにより、一般的に生殖能力が低下する傾向にあります。

 

パイプカットした精管を元に戻すことができますか?

よく寄せられる質問に、パイプカット後に子供を作る方法があるか、とういう質問があります。患者さまに他の健康上の問題がなくホルモン機能とレベルが良好であれば、精管再吻合という手術をすることもできます。

 

夫婦で妊娠力を高める方法はありますか?

最も簡単で手軽な方法は、栄養価が高く健康的な食品を食べることです。ドクターがお勧めするのは、卵子と精子の質を改善すると言われる、野菜とベリーを取り入れた地中海式食事法です。女性の方は、卵子の質を低下させるデザート、糖分の多い食物、炭水化物を過度に食べないよう気を付けてください。
 
ビタミンやサプリメントなら、女性の方には葉酸をお勧めします。繰り返しますが、サプリメントによって卵子の数が増えることはありません。また、妊娠の確率を高めることもありませんが、葉酸は卵子の質を改善する作用があり、赤ちゃんの神経管障害のリスクを減らします。ビタミンBとC、抗酸化物質を含むCoQ10や亜鉛、マルチビタミンなどのサプリメントもお勧めです。
 
コーヒーもお勧めですが、1日1〜2杯くらいが適量です。適切な量のコーヒーは精子の容量を増加する効果があるとチャートチャイ博士は言います。
 
運動も妊娠力の向上に効果があります。運動により成長ホルモンが生成され体の代謝が改善されるため、排卵に効果があり、男性の精子の質が向上するとも言われています。
 
ただし、マラソン、激しい自転車での運動、サウナの入り過ぎなど、過度な運動は精子や卵子にダメージを与えると言われているので避けてください。高温によっても精子の死亡率は高まります。週に数回の適度な運動で十分です。また、筋肉増強のためにステロイドを使用することは絶対に避けてください。ステロイドを使用しているアスリートに不妊が多いのは既知の問題です。強壮のためのテストステロンの服用も精子の質に悪影響を及ぼします。

 

卵子凍結はした方がよいですか?

卵子凍結は妊孕性温存の手段です。これは、未婚かつ高齢の女性の方や、近い将来妊娠する予定のない方のための選択肢です。
 
採卵した卵子は将来の妊娠にそなえて冷凍され、いつでも解凍することができます。30歳以上の女性の方で、当面は子どもを産む予定のない方に推奨される手段です。40歳に近づいた女性の方で、まだ子どもを持つ確信がない方も、貴重な時間を無駄にせず、すぐに卵子凍結を検討することをお勧めします、とナハタイ先生は言います。

 

すべて理解しましたが、自然な妊娠は何回試すとよいですか?

1周期試しただけで治療を行うご夫婦もいらっしゃいますが、ご夫婦ともに健康で何も問題がなく、特に奥さまに十分な卵巣予備能がある場合は、3〜4周期試されることをお勧めします。
 
患者さまと医師がお互いによく理解し合うことが大切です、とナハタイ先生は言います。患者さまは、妊娠の可能性とリスクについて十分に理解する必要があります。そして、患者さまが的確な判断を下せるよう必要な情報を提供することが、医師の義務です。



ナハタイ・パクティヌン医師
産婦人科 (女性)、生殖医療
婦人科
+66 2011 2361
ロケーション: バムルンラード・インターナショナル病院 (BIH) 本館、2階
 
 

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