頭頸部への放射線治療は、脳腫瘍、副鼻腔がん、鼻腔がん、口腔がん、頸部がん、咽頭がん、唾液腺がん、甲状腺がんの治療に用いられます。
治療方法
患者の頭頸部を固定し、治療計画に従って放射線治療を行います。治療時の頭頸部の固定にはプラスチック製のマスクが使用される場合もあります。放射線の種類や治療時間は治療技術によって異なりますが、通常は2分から10分、治療前の準備時間を含めても15分から25分程度です。治療期間はがんの種類に応じて医師が治療計画で決定しますが、一般的には週に5日、合計で5週間から8週間かかります。
一般的な副作用とその対処法
副作用
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対処法
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皮膚の発赤・乾燥・かゆみ
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- 日光には当たらないようにしつつ、できる限り空気に触れさせてください。
- 水に触れた後は、柔らかい布でやさしくふき取ってください。
- 患部への石鹸・香水・パウダー・化粧品の使用を避け、医師の処方した薬のみを塗るようにしてください。
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咽頭痛・ドライマウス・味覚の変化
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- こまめに少しずつ水分をとってください。
- 柔らかめの歯ブラシやデンタルフロスで口の中を清潔に保ってください。義歯を使用している場合は、食事の後に必ず洗浄してください。市販のマウスウォッシュの使用は避けてください。
- 喫煙、飲酒、辛いものや熱すぎたり冷たすぎたりするような刺激の強い食品の摂取を控え、柔らかく、十分に火の通った飲み込みやすい食品を選んでください。
- 症状が重い場合は、すぐに医師の診断を受けてください。
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けん怠感
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- 十分な休息をとってください。
- 栄養のある食事をとってください。
- ストレスを取り除いてください。
- 一般に、けん怠感は治療が終了した後自然と感じなくなりますが、症状が重い場合には、すぐに医師の診断を受けてください。
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備考 :上記の他、患者様によっては照射部位に副作用が生じる場合もあります。ご質問、不安に感じる点などは医師にご相談ください。